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ウルトラフォーマーMPT と ドゥブロゴールド:韓国のHIFU機器は世代で何が違うのか【完全ガイド】

52 分前
読了時間: 14分
待機画面が表示されたクリニックの施術機器。韓国の皮膚科で使われるHIFUリフト機器を示す

機器のコンソールはどれも似て見える。結果を左右するのはカートリッジ深度、照射パターン、そして照射する人の技術である。Photo: Judy Beth Morris / Unsplash

結論から先に ウルトラフォーマーMPT(クラシス社)とドゥブロゴールド(ハイロニック社)はいずれも韓国製のHIFU(高密度焦点式超音波)リフト機器だが、機器系統が異なる。前者はマイクロパルス照射、後者は従来型の照射方式を用いる。 この2機種を直接比較した査読論文は確認できなかった。したがって選択の基準は機器世代の新しさではなく、カートリッジ深度の構成、照射数の設計、施術者の経験である。 HIFU全般については、2025年の42研究メタ分析で医師評価89%・患者評価84%の改善が報告され、副反応は軽度かつ一時的だった[2]。

この記事の内容

ソウルを訪れる日本人患者からの問い合わせでは、施術名と並んで必ず機器名が出てくる。価格表に並ぶウルトラフォーマーMPTとドゥブロゴールドは、どちらも韓国製のHIFUリフト機器で、しばしば同等品として扱われる。完全に同等ではないが、違いは広告が示すほど大きくなく、むしろ実務的な範囲にとどまる。この記事では、論文で裏づけられている事実と、メーカーの主張にすぎない部分を分けて整理する。

2機種はそれぞれ何なのか

両機種はいずれもHIFU(高密度焦点式超音波)を用いる。超音波を皮下の一定深度に集束させ、そこに小さな熱凝固点をつくる。この凝固点が創傷治癒反応とコラーゲン再構築を数週間から数か月かけて誘導する。表皮はほぼ温存されるため、開放創ができず、ダウンタイムはごく短い。

ウルトラフォーマーMPT はクラシス社(Classys)の製品で、広く流通したウルトラフォーマーIIIの後継世代にあたる。「MPT」はマイクロパルス照射モードを指す名称である。

ドゥブロゴールド はハイロニック社(Hironic)の製品で、10年以上にわたり改訂を重ねてきたドゥブロ系列に属する。韓国のクリニックでの使用歴が長く、古い価格表にも頻繁に登場する理由はここにある。

なお、両機種は画像確認機能を持つ機器とはカテゴリーが異なる。ウルセラのように超音波画像をリアルタイムで確認しながら照射する方式は論文上「MFU-V」と呼ばれ、強いエビデンスはこの方式について蓄積されている[2]。ウルトラフォーマーMPTとドゥブロゴールドは非画像型であり、その分、施術者の解剖学的判断の比重が大きい。画像型との比較はシュリンクユニバースとウルセラの比較記事で詳述している。

マイクロパルス照射と従来型照射の違い

技術的な主要差は、1つの焦点にエネルギーを留める時間である。従来型は1ショットごとに比較的長く焦点にエネルギーを集中させる。ウルトラフォーマーMPTが採用するマイクロパルス方式は、同じ照射をより短いバーストに分割する。

メーカーが挙げる意図は2点である。1つは快適性で、短いバーストによりHIFU特有の深く重い痛みが軽減されるとされる。もう1つは凝固点の分布パターンの違いである。

ただし、これらは工学的に妥当な主張ではあっても、臨床的に確定した事実ではない。条件を揃えた患者で、マイクロパルス方式が従来型より優れたリフト効果を示したという独立した査読済み比較試験は確認できなかった。一方、HIFUの痛みが実測可能な水準であることは明確で、2025年のメタ分析は785例の平均痛みスコアを10点満点で4.85と報告している[2]。痛みを実際に下げる機器であれば、最終的なリフト量が同じでも患者にとって価値がある。

したがって「新世代だから効果が高い」という説明だけを価格差の根拠として受け入れる必要はない。代わりに、自分の施術計画に含まれる照射数と深度の構成を確認すること。この2つの方が結果との相関が強い。

カートリッジ深度と作用する層

両系列とも交換式カートリッジで動作し、各カートリッジの焦点深度は固定されている。どの層にエネルギーが届くかを決めるのはコンソールではなくカートリッジである。韓国のクリニックが一般に備える顔面用の深度は下表のとおりで、体幹用はさらに深い。実際の在庫は機器の改訂版やクリニックによって異なるため、個別に確認すること。

一般的な焦点深度

作用する層

主な施術目的

1.5 mm

浅層真皮

細かいシワ、肌質、目周り・額の繊細な部位

3.0 mm

深層真皮から皮下浅層

中顔面のハリ、全体的なタイトニング

4.5 mm

より深い線維筋層

フェイスラインと下顔面のリフトベクトル

6.0 mm 以上

皮下脂肪(体幹用カートリッジ)

ボディ輪郭、あご下のボリューム

単一深度のみの施術計画は、1つの目的しか果たしていない。韓国のクリニックでは通常、1回の施術で2から3の深度を重ねて、浅層の肌質と深層の構造的支持を同時に扱う。見積書にショット数しか書かれておらず深度の記載がない場合、それは不完全な見積である。深度の積み上げ方についてはカートリッジ深度と施術計画のガイドを参照。

論文が示していること・示していないこと

ここが最も冷静に読むべき部分である。顔面リフトに対する集束超音波の査読文献はそれなりに蓄積されているが、機器間比較はほとんど存在せず、最も強い統合解析は画像確認型の機器を対象としている。本記事の2機種そのものではない。

2023年のシステマティックレビューは693件をスクリーニングし16研究を採択した。側面写真での眉の挙上0.47から1.7 mm、あご下面積の減少26から45 mm2、90日時点の医師評価スケールで92%の患者に改善を報告している[1]。一方、患者自身が感じた改善は90日で42%、360日で53%とより控えめだった[1]。この差は重要で、医師が見る変化の方が患者が感じる変化より一貫して大きいことを意味する。

2025年の42研究メタ分析では、医師評価の全般改善が89%(95%CI 81から94%)、患者評価が84%(95%CI 73から91%)だった[2]。満足度は部位で明確に分かれ、顔・首が93%、それ以外の部位が63%である[2]。

欠けている点も同じく重要である。2025年の著者らは、採択研究の多くが対照群・ランダム化・盲検化を欠いていること、患者の人種や民族の記載が不十分であること、医師評価と満足度について出版バイアスが検出されたことを指摘している[2]。効果の方向性は十分に支持されるが、効果量の正確な大きさと、それが特定の1機種にどこまで当てはまるかは未確定である。

診療室のスタンドに設置されたモニター。韓国のクリニックでの施術計画と記録を示す

最初の一発を打つ前に、機器名とカートリッジ深度を同意書に明記してもらうこと。Photo: Trnava University / Unsplash

痛み・所要時間・ダウンタイム

表面の痛みではなく、深く断続的な重い痛みを想定しておくこと。深い深度のカートリッジで、またフェイスラインや眉など骨の上で強くなる。統合データの平均は0から10のスケールのほぼ中央であり[2]、多くの患者の説明と一致する。つまり不快ではあるが耐えられ、施術終了とともに終わる。

韓国のクリニックでは表面麻酔クリームが標準である。照射密度の高い計画では、内服鎮痛薬や神経ブロック注射を併用するクリニックもある。研究間で疼痛管理法のばらつきが大きかったため、2025年のレビューはその効果を個別に解析できなかった[2]。つまり、クリニックの疼痛管理は固定された医学的標準ではなく、相談可能な項目である。

全顔1回はショット数により30から60分程度。直後は一時的な赤みと、場合により浮腫が想定内の反応である。2023年のレビューはそれ以外の有害事象を約2%とまれに分類し、異常感覚、内出血、まれな下顎部の熱傷を挙げている[1]。2025年の統合解析でも、紅斑・浮腫・腫れが最も多く、いずれも軽度から中等度で、採択研究に重篤な有害事象はなかった[2]。

日本からの渡航では日程が組みやすい施術といえる。開放創がないため、施術そのものが帰国便を制限することは通常ない。ただし同じ渡航中に注入治療や手術を併用する場合は、必ず個別に確認すること。

韓国での料金設計とパッケージの読み方

韓国のHIFUリフトは、ほぼ常にショット数単位、カートリッジ深度単位、またはその組み合わせのパッケージで価格が設定される。同じ機器名の見積が数倍違うことは珍しくない。一方は単一深度300ショット、もう一方は3深度で600ショットということが起こるからである。機器名だけを比べても、価値はほとんど判断できない。

契約前に切り分けるべき項目は3つ。第一に、深度ごとのショット数を個別に明記させること。第二に、追加照射や2回目の施術が含まれるか、含まれる場合はどの期間内かを確認すること。第三に、カウンセリング料、表面麻酔、アフターケアが提示額に含まれるのか当日請求なのかを確認すること。

価格競争の背景には市場規模がある。米国形成外科学会(ASPS)は2024年の非手術的スキンタイトニング施術を439,032件、低侵襲美容施術全体を28,243,407件と記録している[4]。成熟した大量施術カテゴリーであり、競争は価格とパッケージ構成で起こる。韓国の外国人患者市場の動向は、韓国保健産業振興院(KHIDI)が毎年公表する統計分析報告書で追跡できる[5]。

高周波(RF)系と価格で迷う場合、作用機序が異なるため価格を決定要因にすべきではない。ボルニューマーによるRFタイトニングの解説も併せて参照されたい。

日本の患者がよく聞くこと:帰国後の経過観察・支払い・言語

日本からの渡航では、施術内容そのものより運用面の質問が多い。ここは一般的なHIFU解説記事ではほとんど扱われないが、満足度に直結する部分である。

帰国後の経過観察。 HIFUの評価時点は2から3か月後であり、その頃には帰国している。予約前に、3か月時点の評価をどう行うのかを確認すること。標準化された写真を同一条件で撮影し、オンライン診察で比較するクリニックもある。評価方法が決まっていない場合、効果判定そのものが成立しない。

支払い方法。 韓国のクリニックはカード払いが一般的だが、日本発行カードの海外決済上限や、デビット・プリペイドの可否はクリニック側では分からない。渡航前にカード会社へ利用上限を確認しておくこと。為替レートは決済日基準になるため、見積のウォン建て金額と円換算額は一致しない。予約金をウォンで先払いする場合、為替変動の負担は患者側にある。

言語対応。 日本語対応の有無と、その担当者が通訳専任か受付兼任かを区別して確認すること。医師の説明を逐語的に通訳できる体制かどうかで、同意の質が変わる。クリニック自体の確認手順は韓国のクリニックの見極め方15項目チェックリストにまとめている。

予約前に押さえる3つの現実的な前提

変化は緩やかである。コラーゲン再構築のため、見た目の到達点は施術の翌週ではなく2から3か月後に現れる。

医師が見る変化は患者が感じる変化より大きい。統合データでは医師評価が患者評価を大きく上回った[1]。記憶ではなく標準化写真で判断すること。

明らかなたるみは手術の相談対象である。HIFU単独で手術同等のリフトを約束するクリニックは、予約先ではなくセカンドオピニオンを取る理由になる。

予約前にクリニックへ確認する質問

以下の質問は、計画するクリニックと販売するクリニックを切り分ける。渡航前にメッセージで送るとよい。回答の具体性そのものが判断材料になる。

  • 使用する機器の正式名称と型式は何か。同意書に機器名を明記してもらえるか。

  • 各カートリッジ深度のショット数は、深度ごとに何発か。

  • 照射するのは医師か、監督下の看護師か。その機器での経験はどの程度か。

  • 含まれる疼痛管理は何か。耐えられない場合の選択肢は何か。

  • 追加照射は含まれるか。含まれる場合、どの期間内か。

  • 術前術後の写真を同一の照明・角度で標準化して撮影するか。

  • 3か月時点で変化がない場合、書面での対応方針はどうなっているか。

  • 帰国後の経過観察とオンライン相談の体制はどうなっているか。

研究が示していること

顔面タイトニングに対するマイクロ集束超音波のシステマティックレビュー(2023年)

Contini らは693件をスクリーニングし、10例以上のランダム化比較試験・比較試験・コホート研究・症例集積16研究を採択した。採択研究の参加者は全員女性である。統合解析の対象は90日時点の医師評価で337例、患者評価で81例。側面写真で眉の挙上0.47から1.7 mm、あご下面積の減少26から45 mm2、90日時点の医師評価で92%に改善が認められた。患者自身が感じた改善は90日42%、360日53%と軽度だった。施術は中等度の痛みを伴い、一時的な紅斑と浮腫が生じ、それ以外の有害事象は約2%とまれだった。限界: より長期の追跡データがなく、参加者が全員女性である。読者にとっての意味: 変化はミリ単位で測定可能だが、患者本人より医師の方が認識しやすい。標準化写真の撮影を依頼し、公平に判定できる条件を整えること[1]。

MFU-Vのシステマティックレビューおよびメタ分析(2025年)

Amiri らは4,019件の文献から42研究を採択した。個別研究の症例数は10から459例。メタ分析の対象は医師評価411例、患者評価312例、満足度326例、痛み785例。医師評価の全般改善は89%(95%CI 81から94%)、患者評価は84%(95%CI 73から91%)。満足度は平均84%だが部位差が大きく、顔・首93%に対しその他の部位は63%。平均痛みスコアは10点中4.85。有害事象は紅斑・浮腫・腫れが最多で、いずれも軽度から中等度、採択研究に重篤例はなかった。限界: 多くの研究が対照群・ランダム化・盲検化を欠き、人種の記載が不十分で、医師評価と満足度に出版バイアスが検出された。読者にとっての意味: この施術のエビデンスが最も強いのは顔と首であり、体幹部位の満足度は明確に低い。ボディ向けパッケージは顔向けより慎重に検討する根拠になる[2]。

韓国人患者7部位を対象とした単施設研究(2015年)

Park らは韓国人患者20例(女性18・男性2、37から75歳、平均52.3歳、Fitzpatrick III からIV型)に、平均420±59.1ショットの集束超音波を1回照射し、3か月・6か月時点で盲検化した医師2名が標準化写真により評価した。治療した7部位すべてで改善がみられ、反応性が高い順にフェイスライン、頬、口周囲であった。12か月時点では、回答した15例のうち4例が一部の部位に効果の残存を報告した。有害事象は紅斑と腫れ6例、紫斑・内出血2例で、いずれも2週間以内に消失した。限界: 症例数が少なく対照群がない。また発表から10年以上が経過しており、機器世代が更新されている。読者にとっての意味: Fitzpatrick III からIV型のアジア人の皮膚を対象とした数少ないデータであり、韓国の臨床でフェイスラインと下顔面を優先する実務を支持する内容である[3]。

よくある質問

ウルトラフォーマーMPTはドゥブロゴールドより優れているのか

どちらかを上位に置く根拠となる直接比較の査読論文は確認できなかった。ウルトラフォーマーMPTのマイクロパルス方式は快適性の観点で訴求され、ドゥブロ系列は韓国での長い臨床使用歴を持つ。実際には、深度の構成、ショット数、施術者の経験の方が結果への影響が大きい。

効果はいつ出るのか

作用機序がコラーゲン再構築であるため、変化は積み上がる。多くのクリニックは2から3か月後に評価する。統合データでは医師評価の改善が90日以降も持続し[1]、患者が感じる改善は90日から360日にかけてさらに上昇した[1]。

痛みは実際どの程度か

785例の統合平均で10点満点の4.85である[2]。深い深度で、特にフェイスラインと眉の上で強い、深く断続的な痛みという説明が多い。韓国では表面麻酔クリームが標準だが、それ以外の選択肢があるかを施術開始前に確認するとよい。

HIFUはフェイスリフト手術の代わりになるのか

ならない。対象は軽度から中等度のたるみである。2023年のシステマティックレビューは、過度の皮膚のたるみとBMI30超を相対的禁忌として挙げている。これらの群では結果が低下したためである[1]。HIFU単独で手術同等のリフトを約束するクリニックには、セカンドオピニオンを取ること。

施術後すぐ帰国できるか

開放創がなく、ダウンタイムは通常一時的な赤みと腫れに限られるため、施術そのものが搭乗を制限することは一般にない。ただし同じ渡航中に注入治療や手術を併用する場合は、自分の計画について個別に確認すること。

参考文献

  1. Contini M, Hollander MHJ, Vissink A, et al. A Systematic Review of the Efficacy of Microfocused Ultrasound for Facial Skin Tightening. International Journal of Environmental Research and Public Health, 2023. PMID 36674277. DOI 10.3390/ijerph20021522

  2. Amiri M, Ajasllari G, Llane A, et al. Microfocused Ultrasound With Visualization (MFU-V) Effectiveness and Safety: A Systematic Review and Meta-Analysis. Aesthetic Surgery Journal, 45(3):86-94, 2025. PMID 39540440. DOI 10.1093/asj/sjae228

  3. Park H, Kim E, Kim J, Ro Y, Ko J. High-Intensity Focused Ultrasound for the Treatment of Wrinkles and Skin Laxity in Seven Different Facial Areas. Annals of Dermatology, 27(6):688-693, 2015. DOI 10.5021/ad.2015.27.6.688

  4. American Society of Plastic Surgeons. 2024 Minimally Invasive Procedure Trends. ASPS Procedural Statistics, 2025.

  5. Korea Health Industry Development Institute (KHIDI). Overseas Patient Attraction: Statistical Reports. KHIDI Bio-Health Industry Information, accessed 2026-10-25.

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本記事について。 Korean Plastic Surgery Info は、韓国での治療を検討する海外患者向けの独立した情報サイトです。当サイトはクリニックや病院を運営しておらず、いかなる持分も保有せず、記事に登場する医療機関から紹介料や手数料を受け取っていません。機器の仕様や施術プロトコルはクリニックおよび機器の改訂版によって異なるため、必ず医療機関に直接確認してください。本記事は公表済みの論文と公的統計を一般的な教育目的で整理したものであり、医学的助言・診断・治療の推奨ではありません。医師による対面診察の代替にはなりません。最終確認日:2026年10月25日。

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